翌9日、箱根の山を登った先にある箱根神社へ。
山に抱かれるように在る空間に佇みながら、
自然を、想いました。
樹内に広い空間を抱いた安産杉。
杉の樹皮に生える苔たちが
たくさんのおしゃべり声や
笑い声のように感じられ、
宿す、包む、集う
豊かだなあと思いました。
そのあと、箱根峠まで戻って、
峠の上から芦ノ湖を眺めていました。
この日はとても風の強い日で
芦ノ湖の湖面は
近寄るのが危ないほど荒れていました。
でも峠の上から眺めてみたら、
さっき足下で感じたより
ずっと穏やかな湖がありました。
太陽が、山々の先から湖を照らし、
風に吹かれた湖面の波も、
小さく右から左に、流れているだけ。
きっとわたしたちも同じなのでしょう。
荒々しく風に揺さぶられて
どうしようもなくこころが揺れるとき
頭がいっぱい
こころがいっぱい
だから、見えないかもしれないけれど
ちょっと離れてみたら
ちょっと俯瞰で見てみたら
きっと自分に言ってあげられると思う
どれだけ風が吹いても
湖は、守られている
わたしたちはいつでも
大きな自然の流れの中にいる
だから、大丈夫だよって。